12月決算の会社の決算申告時期です。
よく、経営者の方から、黒字決算にしたい、というお話があります。理由は、銀行に決算書を出すから。
で、ここからが、大事なところ。
銀行に評価してもらい、また、次回も融資をしてもらえる、そういうことを目指す、
現在の融資を継続してもらうため、も同様なのですが、
借入金の返済額の年額、(毎月の返済額✕12ヶ月分、という意味)これに1.5倍くらいの黒字が必要だということ。
単に少しでも黒字なら良い、と思っておられる経営者の方が、実に多い。
ぜひ、正しい認識を持ってくださいね。
どうして、上記のような黒字幅が必要なのか、ですが、
例えば、売上から原価を引いて、経費を引いて、手残りとなる利益が差額として出てきますね。
銀行への借入金の返済はこの手残りとなる差額の利益からしか、返済できないのです。
銀行の返済は現金が出ていくのですから、この売上から原価と経費を引いた残りの額が銀行返済額以上にないと、返済はできません。
ですので、この頃、資金調達したい、資金調達を手伝います、経営者も一部の税理士もいいますけれども、
例えば、資金調達、銀行からの借入をしたい、という時に、もちろん、信用保証協会の保証や、自治体の利子補給の活用も大事なのですが、
事業計画、つまり、借入金を借りたあとの毎月の収支で、しっかり借入金の返済原資が、上記の差額として、確保できるのかどうか、
そこが問題なのです。
銀行から融資を受けたら、ざっくりですが、その融資により投資なり、利益を嵩上げできることを行わねばなりません。
借入返済可能な利益が確保できる事業計画、収支計画を立てることが、一番大事なことなのです。
決算の黒字の話に戻りますが、銀行への返済の年額の1.5倍程度の黒字が必要です。
なぜかと言えば、黒字決算をすれば、法人税や事業税、都道府県民税、市区町村民税が発生して、納税資金で利益が減りますので。
税引き後の当期純利益で、返済年額をクリアすれば、安全な決算数字と言えます。
もちろん、精密な議論では、キャッシュフローのタイミング、減価償却費の調整なども入りますが、
経営者としては、まずは、銀行借入の返済年額の1.5倍位の利益、経常利益を目指しましょう!
ご参考にして下さい。