私は東京国税局で、国債課税の現場、現場というのは外回り、つまり具体的な税務調査を担当して、調査対象企業に出向く、そういう仕事ですが、随分担当しました。
また、審理、ある税務上の事実認定、解釈上の判断をする際に、それが正しいかどうかを判断する部局で責任者でもありました。
税理士になってから、調査対象者である納税者の方が、居住者なのか、非居住者なのか、の問題を税務調査の目的とした税務調査を、長期間対応したこともあります。
海外転居をして、非居住者になれば、日本での所得税の累進課税を回避できる、また、超富裕層の方々の場合には、相続税を回避したい、などを目的としていると思います。
私は税務署がどんな道具立てで、どういうふうに事実認定を積み上げて、納税者の意図と異なる認定課税をしうるのか、十分に承知しております。
もちろん海外転居しても構いませんけれど、十分に、税務リスクについて情報を集めて、危なくないことをしていただく必要があると思います。
私は飛行機も嫌いですし、東京が好きですし、東京の周辺の車のドライブで出かける、箱根、伊豆、蓼科、上高地なども好きですので、
また、海外転居するような裕福でもありませんので、海外転居することを考えたこともないのですけれども(笑)
税務的にリスクの高いことはなさらないことをお薦めします。(了)